『ボク ハ トワ ニ キミ ガ スキ』
白い絹の波のなかで一人
微睡みの腕に抱かれて想う
己が腕に翼ある白き幻だけを抱いて
触れてはならぬモノ
故に触れたい・・・・・だけど触れられない
汚してはならぬモノ
故に汚したい・・・・・なのに汚せない
壊してはならぬモノ
故に壊したい・・・・・壊せもしないのに
密やかに 秘めやかに 夜にモノ想う
『ボクハ キミガ スキ』
瞬き煌く星へと想い紡ぐ
同じ空の下にいる人
『ボクハ キミガ スキ』
晧々と輝く月へと想い捧げる
同じ大地の上にいる人
『ボクハ キミガ スキ』
想いは容易く嫉妬に変わり
恋する人すら憎み出す
『君が君でなければ僕は好きにならずにすんだ。どうして僕を狂わせた!?』
巡る想い 募る願い
『どうすれば僕だけを見てくれる?どうして僕だけを見てくれない?』
しかして嫉妬は恋するが故に
嫉妬は何時しか想いに還る
「嫌いな人といたって全然楽しくないけど、逆に好きな人と一緒だと楽しい。だから、今はとっても楽しいです」
・・・・・恋した苦しみは
たった一言で溶けていく
儚い春の氷のように・・・・・
そして芽吹く想いは何時の日にか
恋しい人を愛しい人に変えていく
煌く瞳 無二の宝玉
空に舞う髪 しなやかな絹
微笑む唇 桜の花びら
白い翼を背負う幻の人は
捕まえられないかもしれない
だけど捕まえたい
愛しい僕だけの・・・・・
白い幻に想い捧げる
僕は君が好き
白い天使を抱いて囁く
「僕はずっと君が好き」
白い幻が答えを返す
「私も・・・・・」
新雪の絹のなかで二人
微睡みの腕に抱かれて想う
己が腕に翼持たぬ白き天使を抱いて
『エイエン ニ アイシテル』
END |