大阪イベントレポート
さて、行って来ました、大阪イベント。 セイランML会員様達とのオフ会も合わせてレポートします。 8月21日、午後8時59分。 宇和島駅発の特急に乗り、イリスは出発しました。しばらくして、携帯が鳴り。 「今、どこを走ってる?」 ・・・父親からでした。ほんの一週間程前に携帯を購入したイリスに、両親はしつこく 「携帯を持って行くように」 と言っていましたが、出発した30分後にかけなくても・・・。 『まさか、しょっちゅう、かけてくるのでは?』という、僅かな不安がイリスの頭を横切ったのは致し方ないでしょう。 松山駅に到着し、夜行列車に乗り換え。 ・・・が、この夜行列車、リクライニングがあまり出来ない〜〜。客は寝る事が分かりきっているから、もう少し工夫というものがあるだろう、JR! それでも、幸いな事にイリスの隣に誰も来なかったので二人分の席に横になり、なんとか眠る事が出来ました。 8月22日、午前5時48分。 大阪駅に到着。ほとんどカンでゴールデンウィークに利用した喫茶店を見つけました。が、この店が開くのは午前6時半。まずはトイレへ行き、壁塗り(化粧)をしてコインロッカーを探します。 あまりややこしいところだと後で分からなくなる可能性があり、出来るだけ分かり易いところに荷物を預け・・・しかし、まだ時間が余る。開店するまで、マニキュアを塗って時間を潰していました(笑) そうこうするうちに店が開き、エネルギー補給(朝食)をしたイリスは中ふ頭駅まで移動。 中ふ頭駅に着いた途端、かすみ嬢を発見。 「早いねぇ、待たせてしまった?」「ほんの5分前に来たばかりだから」 などとしゃべりながら次々来る人達を避け、壁際へ。実は、『MoonAngel』の冴羅さんとも待ち合わせていたんです。 待っている間中しゃべり続け、ついでにお互いの誕生日プレゼントを交換(お互い、考えている事は一緒(笑))。イリスは可愛い猫のチョーカーを頂きました(^^)有り難う、かすみ嬢。愛用しているよー♪ (あんまり可愛くって気に入ったので、イリスは会場に入ってから付けていたペンダントと付け替えちゃいました) そうこうするうちに冴羅さんが到着。サラサラヘアが印象的なとってもキュートなお嬢さん♪ 実は初対面のイリス達でしたが、事前に服装やら背格好などを説明していたので迷う事なくご対面出来ました(笑) 後日、冴羅さんから 「実に分かり易い、怪しい二人組」「まず、真っ黒の服装(かすみ嬢)と髪の長いの(イリス)を探した」 などと言われました(苦笑) イリスのサークル入場チケットですんなり入場したイリス達。スペース場所を探して荷物を置き、イリスはペリカンさんの荷物引き取り場所へ。荷造りに仕事関係のダンボール箱を利用していた為、さほど苦労する事なく自分の荷物を発見し、引き取って帰ると冴羅さんはその箱を見て苦笑されました。 ま、箱にでっかく『生理食塩液』なんて書いてあれば、無理ないか。 どうやって置くか悩みながら設営しているところへ、『氷高園子のお庭』の氷高さんが一人娘を連れて登場。二歳の娘がいるとはとても思えない、メッチャ、超美人なお方(^^) 後でサラさんコスプレをした写真を見せていただいたのですが・・・うっとり。すっごく似合っていました。 そんなこんなで苦労しつつも、設定終了。パンフを眺め、サークルチェックをしていましたらML会員オフ会に参加するOさんとYさんがご挨拶に来て下さいました。 「はじめまして〜♪」 と挨拶したイリスはつくづくとOさんを眺め、一言。 「Oさん・・・サギ」 イリスよりも年上だとおっしゃっていたOさん、19歳のYさんと並んで違和感がまったくありません。 これは立派なサギだと思いますね。しばらくしてOさんの正確な年齢を知ったイリスはまたもや、一言。 「・・・化け物」 年齢、一回りは楽に誤魔化せる外見はすでに、化け物並みです。 一般入場が始まった頃からかすみ嬢は十二国記かツインシグナルのスペースへすっ飛んで行き、「HP見て来ました〜」とわざわざ来て頂いた何人かの方とご挨拶が出来ませんでした。わざわざ来ていただいたのに、すみません。 因みに、帰ってきたかすみ嬢は両手で抱える程の同人誌を購入してきていました・・・。 そして、12時半頃。携帯が鳴り、イリスの頭に嫌な予感が走り抜けました。余談ですが、イリスの携帯は『浪漫飛行』が呼び出し音です(笑) 「もしもし?」 「あ、私。今、どこにいるの?」 ・・・予感的中。今度は母親からでした。イリスの旅行内容を知らない家族にまさか、イベント会場にいるとは言えません。 「えーっとぉ、海遊館の近く」 ・・・嘘は、言っていません。インテックスとは海を挟んで隣だし、定期船も走っているもんね。 「ふぅん。で、何しているの?」 「友達と話しているよ」 ・・・嘘は、言っていないって。冴羅さんとか、Oさん、Yさんと話していましたから。 その後も当たり障りのない会話をして、母親からの電話が切れました。・・・心臓に悪かった・・・ この後、冴羅さんとかすみ嬢の好意により、イリスもスペースを徘徊。収穫はまぁまぁ、かな? 十二国記の本を結構仕入れられて、嬉しかった♪デルフィニアの本を見かけ、リィの美人振りについ、購入してしまい・・・ちょっくら、くらくら(笑)リィが、ウォルに押し倒されている〜〜っ、子供も産んだ!?・・・原作に忠実な二人が好みの方にはちょっと・・・(^_^;) アンジェリークですか?・・・見事にセイXアンしか購入していません(^_^;) スペースに座っている間に『水晶宮』のなおみさんに会い、思わず舞い上がるイリス。実際は氷高さんを見かけたなおみさんが挨拶に来られただけなんですが(^^ゞやはり、氷高さんのお知り合いのHさんも氷高さんの姿を見てご挨拶。お二人とも、氷高さんがイベントに出現している事が不思議そうでした。氷高さんがサークル参加するのは次の日、23日でしたからね。 終了間際に最後のオフ会参加者のY2さん(最初のYさんと区別する為に、後から来られたこの方に2をくっつけました(笑))とお友達のMさんが到着。 時間は3時をさし、じゃあ、撤去しようかと荷物をまとめ、次の日のスペースまで運びます。・・・が、やたらと重い荷物に力持ちのイリスも四苦八苦。見かねた氷高さんからお嬢さんを乗せていたベビーカーに乗せるようにと進言して頂き、そのお言葉に甘えたのですが。あまりにも重い荷物にベビーカーの操縦が上手く出来ず、しかも車輪が壊れそうな音が・・・(-_-;) 6号館手前まで乗せて頂きましたが、そこからは再びイリスが荷物を抱えました。しかも、今度は肩の上に担ぎ上げました(爆)妙齢の女性(似合わんぞ、自分)が大きなダンボール箱を運送会社の兄ちゃんみたいに肩に担ぎ上げていた姿はおそらく、目立っていたでしょう。 荷物を置き、撤収時の混雑を避ける為にひとまず、お茶をしに喫茶店へ向かったイリス達。しかし、予定していた喫茶店は混雑していた為、別の店に変更。総勢11人(子供一名含む)という大人数では当然ですが、全員が一緒になれるような大きなテーブルはありません。かすみ嬢、Oさん、Yさん、Y2さん、Mさんのグループとイリス、冴羅さん、氷高さん&お嬢さん、なおみさん、Hさんのグループという風に席が別れました。もっとも、隣同士でしたので一緒の席とほぼ、変わりませんでしたが。 後で食事をする事が分かりきっているので、ここでは飲み物だけを注文。しかし、あまりにもお腹が空き過ぎていた冴羅さん、どうしても食べたかったらしい氷高さん、ネーミングに心引かれたイリスがそれぞれ、一品料理を頼みました。 ついでにイリスは他の方達から「昼間から、酒?」「酒好き・・・」などと呆れられながらモスコ・ミュールを注文。だって、カクテルなんて、ジュースと同じじゃないですか。 そんなこんなで話が弾み、(途中で『水晶宮』のなおみさんがお子さんを塾まで迎えに行かないといけないからと退席されましたが)食べ物も全員でパクつきます。かすみ嬢は同席の皆さんにからかわれまくられ、別席だったイリスに『助けて』コール。 「お願い〜、席を替わってぇ〜」 と泣き付いてきましたが、イリスの応えは 「変わってもいいけど・・・ここには冴羅さんと氷高さんがいるから、結局同じ目に合うよ?」 その言葉に否定するどころか大きく頷くお二人。反応が素直なかすみ嬢はすっかり、皆の玩具と化していたのでした。 さて、予約を入れていたカラオケへ行こうとして・・・イリスの方向音痴振りが発揮。 「このお店なんだけど・・・行き方、よく分からないんです」 おいおい、よくそんなんでオフ会の幹事を名乗り出たな、自分。ここで、副幹事であった地元民のOさんが活躍します。冴羅さんと二人でイリスが差し出した『るるぶ』を覗き込み、 「・・・だから、こうで・・・」 と相談した後、スタスタとイリス達を目的地まで連れて行ってくれたのでした。さすが、Oさん。そして、イリスのこの方向音痴が後に、大騒動を引き起こす事になるのです(大袈裟)。 ようやく、目的地に着いたイリス達はまず、飲み物を注文。ここでもイリスは皆に呆れられました。 ・・・だって、『アンジュ・ロゼ』なんて名前のワイン、イリスに飲めと言っているようなものじゃないですか。 このワインのハーフボトルを頼み、全部一人で空けたイリスは更に、カクテルを頼みます。いいの、どうせイリスは酒飲みだから(笑) とりあえず、簡単な自己紹介をして乾杯。そして、飢えていたイリス達はカラオケに入力する事なくひたすら食べておりました(笑)しばらくしてお腹が落ち着いたものの、トップバッターを務める勇気が誰にもなく、しかたなく(本当ですって)イリスが歌います。 選曲に『微笑みの爆弾』(幽遊白書)を選ぶ辺り、このカラオケの行く末を示していたかもしれない・・・ ラルクやポケビ、レボレボ等はともかく、『星矢』『キャプつば』『トルーパー』はもとより、『バビル2世』『宇宙船艦ヤマト』等のアニソンが流れ、しかも全員合唱するという(何で全員歌えるのかは謎)、実に『濃い』カラオケになりました(笑)外を通りがかった人はさぞ、どんな団体なのか不思議&不気味に思ったことでしょうね。 ・・・が、オフ会幹事だったイリスはちょっと反省。いえね、『るるぶ』からしか情報を集めなかったとはいえ、ここのカラオケの曲、新しいのが全然ないんですよ。なんと、ラルクの『侵食』が新曲ナンバーになっていて、(Yさんに歌ってもらうつもりだった)エヴァの『残酷な天使のテーゼ』もなければレイアースもない。・・・あんまりじゃないか。時間はあったんだから、もう少し会場の選択をすれば良かったなぁ。あと、席の関係で両隣の人達としか話せなかったこと。これは、会場にカラオケを選べば必ず出てくる欠点ですね。今度はちゃんとしたお店を選ぼう(次も幹事をするつもりなのか?それ以前に、次があるのか?) 時間が来てお開き。家に帰られる氷高さんとHさん、実は家族旅行のかすみ嬢以外はOさんの家に泊まる事になっていまして、ぞろぞろと梅田駅まで移動します。 と、そこへまたもやイリスの携帯が『浪漫飛行』を奏で始めました。両親の顔を思い浮かべ、携帯を手に取るイリス。 「もしもし?」 「今、何しよる?」 今度は父親である。に、しても、本当に定期的に携帯を鳴らさんでもいいだろう・・・ 「今?ちょうどカラオケから出て、泊めてくれる人の家へ行くところ」 「どこにおる?」 「梅田にいるけど?」 「・・・迷惑をかけるなよ」 一言、注意をして父親は携帯を切りました。・・・あまり突っ込まれなくて良かった(笑) 梅田駅に着きましたが、イリスはかすみ嬢を弁天町のホテルまで送る約束をしており、ひとまず皆と別行動をすることに。Oさんの家の近くの駅までの移動方法を教えてもらい、イリスはかすみ嬢を送って弁天町へ。ホテルまでかすみ嬢を送り届け、再び弁天町駅まで舞い戻ったイリスは。 「・・・あれ?教えてもらった駅名がない」 手帳に載っている路線図を確認し、駅名を確認し、弁天町駅の路線図を見るも、駅名がない。 肩から大きな荷物を下げ、ひたすら首を傾げているイリスに会社帰りと思われるおじさんが横で切符を買いながら、 「姉さん、どこへ行くん?」 「はぁ、○○なんですけど・・・」 「ああ、それは地下鉄やからな。乗り換えんと」 その言葉ではっと気づきました。・・・マヌケですね。 「あ、そういえば、これ、JRでしたね」 「大阪駅まで行って、○○線に乗り換えやな」 「有り難うございます」 「気を付けてな」 「はい」 親切なおじさん、有り難うございましたm(__)m 目的の駅に到着したイリスはOさん家へTEL。地上へ出る場所を指定してもらい、Oさんに迎えに来てもらいました。そして、Oさん家へ。 先に到着していた皆さんはすでにくつろいでおられ、次の日のサークルのチェックをしていたり、イラストを頼んだり頼まれたり。イリスもシャワーを貸してもらった後、以前のチャットでのお約束通りに水様コスプレを披露しました(笑) そして、12時前頃にまた、『浪漫飛行』の音楽が。ため息をつきながら携帯を取るイリス。 「もしもし?」 「今、何しよる?」 再び、父親からでした。いい加減にしてってば。 「お風呂を貸してもらって、くつろぎよるよ」 「くつろいどるんか」 「そう」 「明日はちゃんと帰ってこいよ」 「ちゃんと切符を取っているから、大丈夫」 そんな会話を繰り広げ、携帯を切る。・・・よっぽど、信用ないのか、イリスは? ついつい、げっそりするイリスにOさんは 「イリスさんはこれでしょう?」 と白ワインを取り出してこられ、思わず狂喜乱舞するイリスの姿がありました・・・(笑)ええ、もちろん、全部空けましたよ。 Oさんお手製のポテトサラダをつつき(とっても美味しい!)、チャットに乱入したり、にぎやかに夜は更けていきます。 8月23日午前5時半。 何時の間にか沈没していたイリスは盛大な目覚し時計の音で覚醒。一応、起き上がったものの、頭の中は霞がかかり、ボーッと座り込んでいたイリスはOさんが台所で朝食を作る音でやっと、正気に返りました。慌てて 「Oさん、何か手伝いましょうか?」 と言ったものの、手早いOさんは 「いいですよ、もう出来たから」 ううっ、何か手伝わなくてはと思っていたのに〜。でも、Oさんお手製のお味噌汁とだし巻き卵はとっても美味しかったです。・・・お味噌汁のお代わり、しちゃいました(笑) ご飯を食べて、支度をして、さぁ、二日目のインテックスへ出発だ! ひとまず、難波まで出てきたイリス達はコインロッカーを求めてさ迷います。冴羅さんとYさんは帰る方向が一緒なので同じ場所に入れようとしていましたが、どうしても大き目のロッカーが見つからない。手荷物預かり所に預けられるとのことで、お二人はそちらへ行かれました。 それほど荷物が大きい訳ではないイリスはごく普通のコインロッカーへ。・・・この時、少し、不安がイリスの頭をよぎりました。その不安が見事に適中することなど、この時のイリスに分かろうはずもなく、周囲を見回してその特徴を必死に覚えようと努力。・・・結局、その努力は報われる事はありませんでしたが。 さて、中ふ頭駅で再びかすみ嬢と合流。この日のかすみ嬢は一時間だけの許可でしたので目的のサークルさんの間を走りまわり、そうして去って行ったのでした。 それにしても、この日のスタッフの対応の悪さといったら・・・ぞろぞろとやってくるサークル参加の人達をきちんと区切って並べさせればいいものを、長々としたままにしているものだから列がインテックスから中ふ頭駅まで伸びていくわ、どこが最終なのか分からんわ、もう少しマシな対応をしろ、と言いたくなりましたね。一般参加の列はきちんとしていたくせに。 愚痴は横に置いといて、この日のスペースに陣取ったイリス達は設営が終了するとセイランマスコット人形争奪戦を繰り広げました(笑) イリスが作成したセイランマスコットは二つしかなく、そして全員が欲しがった為にアミダで所有権を決めようということになったのです。イリスがアミダを作成、それぞれが好きな線を選び・・・結果、Y2さんとMさんが見事にGET!たいした物じゃありませんが、喜んで頂けたようで製作者としても嬉しかったです(^^ゞ この日も「HPを見て・・・」と来ていただいた方々、わざわざ有り難うございました。何か出来れば良かったのですが、芸下手な人間ですので(笑)感謝の舞でも踊れば良かったのですが(やめろって) Y2さんとMさんが帰られるのは関東方面である為、12時頃にイリスと挨拶を交わして帰途につかれました。その後、やはり冴羅さんのご厚意であちこちのサークルを徘徊するイリス。 ・・・やっぱり、アンジェリークはセイXアンしか購入しませんでした。いいの、イリス、これにどっぷり浸かっている人間だから(笑) あとはやはり、十二国記を求めてさ迷い、破妖の剣本を嬉しがって購入。・・・ツインシグナルとスレイヤーズに食指が動いたのですが、時間の関係と無茶苦茶に買い込みそうな気がした為、自粛。 ああ、でも、ツインシグナルの「オラトリオXエモーション」と「コードXラヴェンダー」は欲しかったかも。あ、十二国記の「利広X晶珠」も購入しとけば良かった。(また、レアな本に心惹かれたな、自分・・・) ひそかに期待していた、はらったまきよったまの同人誌はついに見かけず。その愚痴を某誰かさんにメールで漏らした為に話が大きくなり、ついに自分で出すハメに。・・・何時になるか分からないけど(笑) 名残惜しかったのですがイリスも新幹線の時間があり、2時に撤退開始。荷物をまとめ、ペリカンさんのところへ持っていき、『お願いします』。余談ですが、送る場所は自宅ではなく、仕事場にしました(笑) だって、こんな重たい荷物、自分の家に送れるものか。この旅行内容を家族に知らせていないのに。 予想外に手間取った荷物搬送。時間を気にしつつ、地下鉄で難波駅まで行き、そこで今回の皆様方とお別れ。・・・そして、ここから大騒ぎが始まったのでした・・・ 指定席を取っていた新幹線の時刻は3時28分。難波駅に着いた時の時刻は3時15分。・・・はっきり言って、無茶苦茶ヤバい。大急ぎで荷物を預けたコインロッカーへと向かったのですが、ここで迷惑極まりない、イリスの方向音痴が出現しました。荷物を預けた、コインロッカーの場所が分からなくなったのです。コインロッカーの場所を求め、地下街を行ったり来たり、朝の記憶を探っても雰囲気がまったく違う為に役にたたず・・・完全な迷子状態。 「え〜ん、どこなのよ〜?」 内心、泣きながら探しても時間が無駄に過ぎるだけ。意を決した(大袈裟だって)イリスは駅員さんを見つけ、コインロッカーの鍵を見せて。 「すみません、コインロッカーの場所が分からなくなって・・・これなんですけど、分かりませんか?」 「ちょっと見せて下さい」 よくある事なのか、駅員さんは冷静に鍵のNo’を見てロッカーの一覧表を取り出し・・・ 「ああ、あそこの裏側です」 ・・・すぐ近くに来ていて、気づかなかったんかい、自分。 自分の方向音痴と記憶力のなさを恨みながら荷物を取り出した時点で、時計は3時23分を指していました。・・・間に合う訳がない。 一気に血の気が引くのを感じながら、とにかく大阪駅へ。岡山まで行けば、なんとかなるだろうとJRに飛び乗り、ひたすら乗り継ぎます。・・・この時、気がつけば良かったのですが、新幹線を一本遅らせて乗車すれば十分、5時19分発の宇和島行き特急に乗れたんですよね。パニック状態だったイリスがそれに気づいたのは姫路駅を出た後でした(-_-;)(つまり、新幹線にはもう乗れない。岡山と姫路の間に新幹線が止まる駅はありませんから) 青くなりながらJRに乗っていたイリスですが、突然携帯が鳴り出します。取ってみると 「あ、イリスさん、新幹線に間に合いました?」 冴羅さんからでした。難波駅までの地下鉄の中、イリスが新幹線に間に合うかどうかボヤいていたのを心配してかけてきてくれたのです。 「それが、乗り遅れちゃって・・・」 「えっ?じゃあ、どうするんですか?」 「うん、とりあえず、岡山駅まで行って、そこから何とかしようと思うんです」 「そうですか。じゃあ、気を付けて頑張ってください」 「はい、有り難うございます」 冴羅さんの激励を受け、携帯を切ったイリス。が、再び携帯が鳴ります。 「もしもし?」 「あ、今、どこにいるの?」 ・・・母親からでした。思いっきり不本意な状況を説明しなくてはなりません。 「岡山に向かっているところだけど・・・ごめん、新幹線に乗り遅れた」 「・・・どうするの、それで」 「とにかく、岡山まで行って、そこから帰る方法を調べる」 「じゃあ、予定よりも遅くなるのね」 「うん」 「帰る時間が分かったら、電話をかけなさい」 「分かった。・・・心配かけて、ごめん」 「本当よ」 母親に謝り、携帯を切り、イリスは考え込みました。この時、つくづく時刻表を持ってきていれば、と思いましたね。指定席を取っていた事に気を緩めて持って来なかったお陰で、ちっとも列車の時刻なんかが分からないんですから。 とりあえず、岡山まで立ちっぱなしというのも辛いので三人のお嬢さん達が座っている席に断って同席させてもらいました。ひたすらどうやって帰るか考えていたイリスの耳に、お嬢さん達の会話が聞こえてきます。なにやら、旅行の相談をしている模様。ふと、視線を上げたイリスの目に入ったものは・・・時刻表。思わず、それを持っていた見ず知らずのお嬢さんに頼み込むイリス。 「すみません、その時刻表、貸してくれませんか?」 まったくの見ず知らずの人間の申し出に、お嬢さんは快く時刻表を貸して下さいました。あぁ、感謝。 必死に時刻表を調べ、列車の時間などを調べて。 「・・・良かったぁ、上手く乗り継ぎが出来る〜」 いやぁ、本当に心底、ホッとしましたよ。とにかく、それらの時刻を手帳に書きとめ、お礼を言ってお嬢さんに時刻表を返しました。 そのお嬢さん達がこれを見る事はないでしょうけど、本当に有り難うございました。 ホッとした途端、再び携帯が鳴り出します。 「もしもし」 「あ、岡山に着くのは何時になるの?」 予想通り、母親からでした。 「えっと、6時25分に着くけど」 「・・・駄目だわ。これはその前の時間だし」 どうやら、イリスと電話を切った後、時刻などを調べていたようです。 「あ、でもね、6時55分発の高松までの列車があるんよ。で、高松から松山までの列車が8時35分にあって、松山から宇和島までの列車が11時5分にあるの。宇和島に着くのが12時20分」 「特急の最終列車?」 「うん、そう。で、タクシーで帰るから」 「・・・分かった。気を付けて帰ってきなさい」 ・・・こうして、イリスは列車を乗り継ぎ、乗り継ぎ、何とか家に帰って来れたのでした。 教訓: 都会の地下街を甘くみるな イベントの撤収は時間の余裕をみて行おう この教訓を生かせる日がくるのかは・・・謎、です。 #この一連の騒動で、しばらく旅行に行けなくなったんです(^_^;)海外へ(笑)再び行けるのは、何時だろうか・・・ では、長々とした、面白くもないレポートにお付き合い下さって有り難うございました。 H10.10.1.UP 文責・イリス |