REN−AI STAGE

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* REN−AI STAGE・ZERO*
愛の告白はたくさんあるね
「殺したい程愛してる」


 本当に殺せるのだとしたら、本気でその人を愛してなんていないんじゃない?

「ずっと永遠に愛してる」


 永遠なんて何処にあるの?何時まで愛せるのか人によって全然違うのよ?死んでしまった後も愛せるなんて、そんなのは幻想でしかないのに。

「愛してる」


 その一言だけで良いの。簡潔だけど、全てを言い表すその言葉だけで。だって、何時まで愛していられるのかわからないのだから、最低でも今『愛してる』のならそれだけで良いじゃない。


* REN−AI STEGE・ONE*
無邪気な天使のフリをして女は男に探りをいれる


「私のこと嫌いですか?」
「・・・・・」
 唐突な問いに、守護聖は沈黙する。
「私は貴方が好きです」
 明るく無邪気な声で目の前の少女はそう言った。特別な感情の宿った声ではない。
 答えは『嫌ってはいない』という意味の言葉。
「良かった、嫌われたりしてたらどうしようかと思いました」
 答えは『嫌ったりなどはしない』という意味の言葉。
「約束ですよ」
 肯定の動作。


* REN−AI STAGE・TWO*
女は多重人格、愛しい男に合わせて変わっていく


 女だけの真夜中のお茶会
「でね、クラヴィス様ったら優しいんだよ」
「アラ、ジュリアス様だって優しいわ」
「無条件に優しいのはリュミエール様よね?」
「で、側にいてホッとするのがルヴァ様!」
「ね、マルセル様って可愛いよね」
「懐いてくれると可愛くてしょうがないわ!膨れっ面も可愛いけど」
「そうそう!」
「ランディ様は一直線なところが良いわ。ゼフェル様は反対に屈折してるところ」
「それにしても、オリヴィエ様って何処の化粧品使ってるのかしら?」
「知らない。今度聞いてみるのも良いかもね。そういえば、オスカー様にこの頃会わないんだけど何処にいるか知ってる?」
「全然知らない。あの方はあの危ないところが魅力よね」

*STAGE・TWO・HALF*


 愛しい人の面影を胸に秘めながら、神秘の滝に祈りを捧げる。
 何かに誘われるように見た場所にいるのは、愛しいあの人。
「お会いしたかったです」
 愛しい男の好みに合わせ、大人しやかに穏やかに、そして明るく少女は笑う。
「アンジェリーク」
「何ですか?」


* REN−AI STAGE・THREE*
告白は何時だって突然!


 切々と語られる愛しい人の言葉は、甘く心地良い魅惑の魔力に満ちている。一目で魅せられた、日々過ぎるごとに惹かれた、あの人からの突然の申し出に少女の頭は混乱した。
 それでも、答えは一つだけ。
「私も愛しています」


* REN−AI STAGE・FINAL*
恋愛は女の闘い
さぁ、恋をしよう!
誰よりも一番の人を見つけて
たとえどれ程ライバルがいようが
愛しい人の一番の寵をかっさらえば
それで私が勝利者だから
恋愛は女の闘い
どんな手を使おうが反則なんてまるでなし!
愛しい人を捕まえよう!


END