迎えに来てね!
〜泰明さんの場合〜


「ちょっと!!校門のとこにスッゴイカッコイイ人がいるぅ!!」

帰宅準備中のあかねに同級生達が話している声が聞こえてきた。

「うっそ!どれどれ!!」

みんな、我先に窓際に走り寄る。

「きゃー!美形よ!!」
「うわー、モデルかなんかかなー?」
「顔きれーーーっ!誰かまってんのかなー?!声掛けにいく?!」
「でも既に、あんたと同じよーな女共に囲まれてるけどね。」
「あかねも見てみなよー?」

既にミーハーと化したクラスメイトにあかねは、

「うーん、でも私早く行かなくっちゃいけないし・・・」

と、言うとかばんを持って帰ろうとする。
すると外を見ていた一人が言った。

「あっ!ケータイでどっか電話かけてる!!」
「うっそ!!彼女かなーーー!?」

その時、教室を出ようとしていたあかねのケータイがなった。
誰だろうと思い着信を見ると、これから逢う約束をしていた人物からであった。

「もしもし、泰明さん?」
「ああ」
「ごめんね、すぐ駅まで行くから。」
「いや」
「あれ?待ち合わせ、駅の西口のとこじゃなかったっけ?」
「そうだ。だが、もういい」
「えっ!!なんで?何か用事が出来たとか?」
「いや、違う」
「えっ、じゃあ・・・・」
「今、お前の学校にいる」
「・・・・・・・・・・・ええええええええっっっ!!!」

あかねの叫び声に、窓の外に気を取られていたクラスメイト達も何事かとあかねの方を振り向く。
あかねはといえば、ケータイを持ったままものすごい勢いで窓際に走り寄る。

「泰明さん!!!!」
「「「「!!!!」」」」

その言葉でクラスメイト達は氷点下の世界へましっぐら!である。

「なんで?!どーしたの?!」

と問うあかねに泰明は、遠巻きに取り巻いている女の子を全て落としそうな笑顔で答える。

「早くお前に逢いたかったから」(本人認識ゼロの乙女悩殺スマイルとも言う)
「!!///////」
「あかね?」
「すっ、すぐいくから・・・・・/////」
「ああ、まってる」

あかねはケータイを急いで切って固まっているままの同級生にじゃーねと言うと、走って教室を後にした。

さてクラスメイト達はというと、未だ氷点下の世界にいってらっしゃい中である。
ようやくこの世界へお帰りなさいした時は、5分はたっただろう時だった。

「・・・っていうか、アレ彼氏・・・?・・・めちゃめちゃカッコイイやん・・・?」
「・・・どこでGETしたんだろ・・・?」(←京で・笑)
「いいなー・・・」
「・・・っていうか森村クンと出来てるって思ってた・・・」
「・・・あたしも・・・・」
「・・・じゃあ、森村くんフリー?・・・あたし」
「「「むりむり」」」
「まだ、なんも言って・・・」
「「「むりむり」」」
「(怒)」
「・・・・・でもなんで、あかねの周りって美形があつまんの・・・?」
「・・・森村くんといい、さっきの人といい、年下の詩紋くんといい・・・」
「・・・まったくだ・・・・・」
「フフフ・・・あかねさんにはよーくお話を聞かせて頂かなくてはね・・・」
「「「・・・・・フフフフフフ・・・・・」」」(ヒイッ!こ、こわい・・・)

黒魔術の儀式さながら、悪魔でも呼び出しそうな雰囲気の人達である。
明日は、ぐったりするまで話を聞かれそうな憐れなあかねちゃんである。
がんばれとしか言えないけど、取りあえずがんばれ!!
(一歩間違えれば、生け贄直行だけど・・・)
(しかし、どっかで聞いたことある会話だった)

一方あかねはというと、

「ごめん。泰明さん、友達がかえしてくれなくて。」

校門まで全力ダッシュできて肩で息をしているあかねに泰明は、

「いや、そんなに待っていない。」

と、笑顔で答える。(やっぱり本人認識ゼロの乙女悩殺スマイルである)
周りから聞こえるキャーという悲鳴にあかねは内心鼻高々である。
(あぁ・・・かっこいいなぁ・・・泰明さんは・・・///)
見詰め合っちゃたりして、もーイイ感じにイイ雰囲気の2人である。
(やっぱり、どっかで聞いたことある会話だ・笑)

只今、駅に向かっておりますお二人です。
「今日は、買い物つきあってくれるんですよねっ。」
「ああ、しかし何を買うのだ?」
「えっとー、夏物の洋服とかかな。」
「そうか」
「泰明さん、ちゃんとどれが似合うか選んでねっ。」

と満面の笑みで言うあかねに

「あかねはどんな服でも似合う。」

と本人いたって真面目に答える。
そんな泰明にあかねは既に真っ赤になっている。
そして、さらに追い討ちをかけるように泰明は言う。

「どんな格好でも、あかねはかわいい。」
「!!」

あかねちゃんメロメロである。

「あかね?変なことを言ったか?」

下から顔を覗き込んで来る。

「えっ!ううんっ、やっ、泰明さんもかっこいいよ///」
「そうか?・・・・・ありがとう」

またもや(しつこいけど本人認識ゼロの乙女悩殺スマイル)で言う。そして、

「///////////////」

しっかりやられているあかねちゃん。(笑)

「あかね・・・・・」
「どーしたの?泰明さん?」

いつに無く真剣な泰明に首を傾げる。

「私はお前がいるから生きていられる。」
「ど、どーしたの?!泰明さん?」
「ずっと私の傍にいてくれ。お前がいなくなったら私は生きていられない。」

そういって、あかねを抱きしめる。
その声と腕は微かに震えているようだった。
(でもここは、道の真ん中)

「だいじょーぶだよ。ずっと傍にいる。」

そう言ってあかねは泰明の背に手をまわす。
(それでもここは、道の真ん中)

「それに、私も泰明さんがいなくなったら生きていられない。」
「あかね・・・」
「だから、ずっと傍にいてね。」
「ああ、一生離れるつもりはない」

2人で顔を見合わせて微笑む。

「あかね・・・・・愛してる。」
「あたしも愛してるよ・・・・・」

満足した様に微笑むとそっとキスを交わす。
もう2人の世界まっしぐらの勝手にしてくれカップルである。
因みにここが路上だということも早く思い出してくれ・・・
(またしても、どっかで聞いたことあるセリフだ・笑)

(水屑 ユエ様のコメント)
あああああっっ!!!なんだこれは!?あ〜〜〜!?なんだなんなんだ!?
ギャグか?ギャグなのか?それも中途半端にギャグっぽい・・・・・半ギャグ・・・・
・・・ふっ・・・どーせあたしはマトモなものなんてかけないさ・・・・
あーそーさ!!(ひらきなおり)いーさ、いーさ。へんっ!(ヤケ)
処分はお任せします。このままゴミ箱直行OK!!
読まずに直行もっとOK!!(そんなの送り付けるなよ・・・)
すいません。もっと精進します・・・山篭りかな・・・フッ・・・滝にでも打たれてくるとします・・・・・・
(因みにどっかで聞いたセリフというのは、頼久バージョンがあったりするからなのです。汗)

(イリスより)
うふっ、うふっ、うふふふふふふ。
嬉しくって舞い踊っているイリスです(^_^)
嬉しい、嬉しい、嬉しいです〜〜〜〜〜っ。
無意識にあかねちゃんを振り回す泰明さん。天然・直球・大真面目な台詞に赤面するあかねちゃん。
もぉ、二人とも可愛いっ(はぁと)
ゴミ箱なんてもったいないことしませんっ。ええ、皆に見せびらかしますわっ。
頼久さんバージョン?くすっ、いいことを聞きましたわ。ふふふふふふふふふ(謎笑)