「夏の夜」 今宵は星が美しい。 幾粒もの銀を振り撒いたような夜空は夜の主人である月が顔を隠しているが故に、尚一層の輝きを放つ。 庭に出た青年は空を見上げると一人の少女へと想いを馳せた。 『美しい』 そのような感情を持てるようになったのも、少女の影響。 心など、感情などないと思っていた自分に根気よく否定し続けた真っ直ぐで純粋な少女。 「お前は今時分、何をしているのだろう?」 ふとした時間に少女を想う自分に気づき、悩んだ末にその気持ちを認めた。 認めればその気持ちは自分に甘い、幸せな気分を運んでくる。 少女が話しかけるだけで心が暖かくなる。 少女が微笑みかけるだけで幸せになる。 少女が自分を見詰めるだけで甘い気持ちになる。 心のありったけが少女へと向かって行く。 ふと、青年が差し出した掌に小さな金色の光が浮かんだ。 柔らかな笑みが青年の顔を彩り、優しく甘い声が金色の光に囁く。 「今宵、よき夢を・・・」 囁いた金色の光を空に放つとまるで流星のように光はある場所へと飛んでいった。 「もうすぐ、迎えに行ける。それまで、私の夢を見ているがいい、あかね」 柔らかな笑みを浮かべたまま、青年は何時までも金色の光を飛ばした、愛しい少女のいる方角を眺めていた。 |
(イリスより) きゃあ、きゃあ、きゃあっ(はぁと) とっても麗しいです〜 添付ファイルを開けた途端、ぼーっと見惚れてしまいました。 イリス、何もしていないのに・・・有難うございます〜〜〜(感涙) あまりの感激にミニ創作なんぞをつけてみましたが・・・よ、余計だったかも・・・(汗) |